目的地アルファ・ケンタウリ
勝てば官軍
近い将来に太陽系が亡びる予測から移住先探しの旅に出た宇宙船「希望号」。
宇宙船内では5世代の世代交代があるうちに支配階級のありかたも変化
していくが、どの世代でも一度権力を手に入れた者の姿は変わらない。
新しいものが優れていると解っていても手放すことができない。
地球に帰ってきた宇宙船に調査乗船したヒューイットも権力の誘惑に
抵抗できない。みんな同じなのだ。
この本は出版された1973年は米ソ冷戦の時代。オランダ系カナダ国籍か
ら米国の市民権を獲得していたヴォークトはこの作品を通してなにかを
伝えたかった思うのは考えすぎか?
目的地アルファ・ケンタウリ/ヴァン・ヴォークト(訳:永井淳)
創現推理文庫